狩野芳崖『悲母観音』(大塚巧藝新社版)

狩野芳崖『悲母観音』(大塚巧藝新社版) ■寸法(約):【画寸】縦110×49cm【軸寸】縦196×63cm■限定番号入り証明書つき■柾目桐箱に納めてお届け■お届けに約1ヵ月かかります。■送料は1点につき630円(税込)をお申し受けます。■生まれ出づるみどり児に、生命の霊水を静かに注ぐ観音菩薩。 流れるような金色(こんじき)の天衣(てんね)をまとい、天上に立たれる菩薩さま。その眼差しは永遠の慈愛をたたえ、ほのかな微笑みには温もりが満ちあふれています。 まさしく、一目見ただけで心を奪われ、いつまでも眺めてしまうほどの崇高さ……。本作品こそが《近代日本画の父》として名高い狩野芳崖が、その死の四日前まで全精力を傾けた不朽の名作『悲母観音』です。■作者の狩野芳崖は幕末、長州(ちょうしゅう)藩御用絵師(ごようえし)の子に生まれ、幕府の奥絵師狩野雅信(かのうまさのぶ)に学び、橋本雅邦(はしもとがほう)と共に「竜虎」と並び称された天才です。 明治初期に日本美術を高く評価した美学者フェノロサからの、「西欧の聖母マリア像に比肩する作品を」との依頼に応え、芳崖は本作品を手掛けました。その後、かの岡倉天心(おかくらてんしん)が「近世にこの絵画に比べ得る作品はない。過去の名画をはるかに超えている」とまでに絶賛。そしてついに、わが国の近代美術作品における、初の「重要文化財」に指定されたのです。■本作品は「母こそ慈悲、そして慈悲そのものの観世音菩薩は人々の理想の母である」との思いを抱いた芳崖が、最期に辿り着いた一大傑作。宝瓶(ほうびょう)を携えた菩薩の御指のなんとたおやかなこと。円光(えんこう)の中で霊水を受ける善財童子(ぜんざいどうし)が一心に菩薩を見上げる瞳は、無垢な魂そのものです。格調ある色合いの金泥地(きんでいじ)、繊細かつ丹念な筆致による清らかな情景は、天上界もかくやと思うほど。実際に目にすれば、あまりの気高さに誰もが息を呑むことでしょう。■最高度の32版32度刷りアートコロタイプ・シルクスクリーン技術にて精緻に復刻。新絹本(しんけんぼん)を用い、原画が持つ気迫を徹底して再現。この好機を逃すことなく、日本美術史に名高い絶品をぜひご愛蔵ください。

販売店:東京書芸館

¥450,000 送料別
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