トライアンファント・ブラス〜コーリー・バンド Triumphant Brass/Cory Band

トライアンファント・ブラス〜コーリー・バンド Triumphant Brass/Cory Band   2008〜2010年のヨーロピアン・ブラスバンド選手権3年連続優勝(ハット・トリック)をはじめ、2009年世界音楽コンクール(WMC)優勝、2009年全英オープン選手権優勝などなど、数々の栄冠に輝くウェールズのコーリー・バンドが、自らの<すばらしき2009年>を彩った、4曲のブラスバンド・オリジナルに、今一度真正面からセッションで取り組んだすばらしいアルバムです。  アルバムの最初に収録されているピーター・グレイアムの『巨人の肩にのって』は、コーリー・バンドが委嘱し、2009年ヨーロピアン選手権(5月)で自由選択曲(Own Choice Test Piece)として世界初演を行ない、その後も演奏を重ねているバンドのお気に入りピースです。  ブルックナーの交響曲第8番や黒人霊歌、ジャズなど、さまざまな音楽にモチーフを求めたこの作品は、朗々とテーマが奏でられるオープニングから、もう迫力満点です。格調の高さと音楽的な深みが感じられる作品で、当初から、ウィンド・オーケストラ・バージョンへの改編が予定されている点も要注目! 音楽ファンならゼッタイ聴き逃せない作品です。  2曲目は、オーストリア人作曲家へルマン・パルフーバーの『タイタンの前進』です。この作品は、2009年9月の第157回全英オープン選手権の指定課題曲に使われ、コーリー・バンドは同選手権で見事に第1位に輝いて1等賞金3000ポンドを獲得しています。  ゲルマン系作曲家の音楽らしく、テクニックにもハーモニーにもパッションよりロジックに力点が置かれているように感じられ、曲名からも想像できるようにマーラーの交響曲第1番『巨人(タイタン)』からインスパイアードされたモチーフが大きな存在感をもって迫ります。  ここでは、コーリーの緻密なアンサンブルと冷静な音楽設計が光ります。  3曲目のヤン・ヴァンデルローストの『いにしえの時から』は、2009年ヨーロピアン選手権の指定課題曲(Set Test Piece)として書かれたハイエスト・グレード(Grade 6)の作品です。  2010年6月のTADウインドシンフォニーの定期演奏会のために書き下ろされたウィンド・オーケストラ・バージョンがあることから、一般の吹奏楽ファンもゼッタイに見逃せない作品です。  随所にハイエスト・テクニックが要求されますが、超コンテンポラリーに走ることなく、オルガンのような居心地のいいハーモニーの中で音楽が展開されるのはさすがにヴァンデルローストというところでしょうか。コーダの前で歌われるハートフルなメロディーなどは、この曲をナマで聴いた多くの人が“必ず涙腺が緩むポイント”と言うほどです。(ホント、いいっス!)  聴きごたえも万点! 間違いなく、ヴァンデルローストの近年作の中でもっとも情熱を注ぎ込んで書いた力作という印象です!  アルバム・ラストを飾るギャレス・ウッドの『ブラス・トライアンファント』は、2009年6月にウェールズのカーディフで行なわれたコーリー・バンド125周年コンサートのための委嘱曲です。4楽章構成で、その内、第3楽章は、これも優勝を飾った7月の世界音楽コンクール(WMC)のプログラムとしても演奏されました。  作曲者がバンドのためのチャレンジング・ピースと呼び、随所にコーリー・バンドのスター・プレイヤーたちのソロが散りばめられています。  録音もひじょうにナチュラルで、キラキラと輝くブラス・サウンドがゾクゾクします!  セッションに立ち会った作曲家のギャレス・ウッドも“自分の意見ながら、ブラスバンドのグレートCDの1つと考える”と語ったこのアルバム。  ブラスバンド・ファンのみならず、広く一般の音楽ファンに強力におススメしたい「BPの超特選盤」です!  【コーリー・バンド】 1884年、南ウェールズ屈指の炭鉱地帯として知られるロンザ・ヴァレー(Rhondda Valley)で結成されたウェールズの代表的ブラスバンド。当初はトン・テンペランス・バンドの名前で活動したが、1895年、演奏を聴いた同地の鉱工業の盟主、コーリー・ブラザーズ社の社長サー・クリフォード・コーリーからのスポンサードの申し出を受け、コーリー・ワークメンズ・バンドに改称。1920年には“チャンピオンシップ”セクションのステータスを得た。その後、炭鉱との関係が薄くなり、コーリー・バンドの名前で活動。1998年以降、スポンサー変更などにより、ジャスト・レンタルズ・コーリー・バンド〜バイ・アズ・ユー・ヴュー・コーリー・バンド〜バイ・アズ・ユー・ヴュー・バンドと改名を繰り返したが、2007年にバンド名に“コーリー”の名前を取り戻した。各選手権においても輝かしい成績を誇るが、近年においても、2000年に音楽監督に就任した世界的ユーフォニアム奏者ロバート・チャイルズ(Dr. Robert B. Childs)の指揮のもと、2000年、2002年、2007、2009年の全英オープン優勝、2000年の全英選手権優勝、2008-2010年のヨーロピアン選手権3年連続優勝、2009年のオランダ・ケルクラーデの第16回世界音楽コンクール優勝と、実力者ぶりをいかんなく発揮している。有名なフィリップ・スパークの『ドラゴンの年』は、コーリー・バンド結成100周年記念委嘱作だった。 《主要選手権優勝年》 世界音楽コンクール(WMC)(2009) ヨーロピアン選手権(1980、2008、2009、2010) 全英オープン選手権(2000、2002、2007、2009) 全英選手権(1974、1982、1983、1984、2000) BBCバンド・オブ・ジ・イヤー(1971) BBCウェールズ・バンド・オブ・ジ・イヤー(1979、1980、1982)   ・演奏団体: コーリー・バンド (Cory Band) ・指揮者: ロバート・チャイルズ(Robert Childs) ・発売元: ドイエン (Doyen) ・発売年: 2010年 ・録音:2009年、イスゴル・ギィフィン・リィディワイン, アバーデア (ウェールズ) 1. 巨人の肩にのって/ピーター・グレイアム 【16:57】   On the Shoulders of Giants/Peter Graham 2. タイタンの前進/へルマン・パルフーバー 【17:02】   Titan's Progress/Hermann Pallhuber 3. いにしえの時から/ヤン・ヴァンデルロースト 【18:06】   From Ancient Times/Jan Van der Roost 4. ブラス・トライアンファント/ギャレス・ウッド 【14:48】   Brass Triumphant/Gareth Wood           ≪2010年05月新入荷≫★グレイアムの『巨人の肩にのって』ヴァンデルローストの『いにしえの時から』など名曲がそろった必聴盤!間違いなく、コーリー・バンドの歴史に残る1枚となるだろう!

販売店:吹奏楽専門ショップ〜Band Power〜

¥1,980 送料別
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