2006秋鹿 嘉村一号田 純米大吟醸1800ml

2006秋鹿 嘉村一号田 純米大吟醸1800ml たっぷり熟成されて年に一度だけ発売される純米大吟醸の限定品です。嘉村一号田という自社所有の実験田の名前です。この実験田がすごい。株間が60センチなんざらです。時には5メートルも植わっていないところもあります。それでもお構いなし。のびのび育っていいんじゃないですか、てな調子です。というわけで収量による採算性はまったく度外視された米作りです。もしかして心は40%ものよりフラッグシップなのかもしれません。 秋鹿の奥さん(…ん〜ん、まぎらわしい、奥さんというのは苗字なのです。以下秋鹿さんに統一)の米への取り組みは尊敬に値するので、本気で説明するとこのページだけではたりそうにない、からほんのさわりだけ。 秋鹿のお酒はなんといっても高酸、低アミノ酸の落差から生み出されるおもしろさに尽きると思う。 わかりやすく言うと高い酸から生み出される迫力ある風味、低いアミノ酸からくるキレの良さ。これが人呼んで『秋鹿ワールド』。 高い酸はウナギ、天ぷら、中華、フレンチ、イタリアンなどにがっぷり組みあい、さっと引くキレは料理のバランスを崩さない。まさに現代の食中酒と呼ぶにふさわしい。ただ低アミノ酸だけに秋鹿は原酒が特におもしろい・・・てなことは他のショップの方にお任せして、ここではたっぷりと米の話をさせてください。 秋鹿といえば山田錦。それも能勢の里で契約栽培している能勢山田錦一辺倒。それが一昨年から雄町を植え始めた。 秋に田んぼを訪れた時、楚々とした山田錦の風景の中で、雄町だけが太い茎にたわわに実った重そうな稲穂をつけてボタンボタンと揺れていた。初年度はタンク1本分。2年目はさらに増やしてタンク2本分だと説明された。初年度は80%で仕込んだ。今までのどの蔵の雄町の味わいとも違った仕上がりになった。今年はどうなるのか実に楽しみ。 秋鹿さんは顔が一年中真っ黒。もちろんゴルフ焼けでしょ。違うよ、少年野球だよ。オイオイそれはたまにだよ。ほんとは田んぼです。真夏でも無農薬栽培の自社田を、お父さんや従業員の方と一緒に一日中除草しているんです。 私も無農薬で5年間やって雑草の桁外れの生命力に相当精魂を消耗させられました。特に3年目からの残留農薬が切れてからの勢いったらもう恐ろしいくらい。やっと除草が終わったと思って一週間後にいくともう元の状態です。除草だけに追われて、他に何の作業もする余裕も時間も取れない。 棚田の農業は田んぼ以外にも畦の草刈り、のり面の除草、山の下草刈り、木の枝払いなどの周辺整備をちゃんとやらないと近所の方にけっちんをくらってしまいます。ついに6年目に無農薬を断念して、田植え後一度だけ除草剤を撒く減農薬に切り替えました。やり通している秋鹿さんがいかに大変か頭が下がる思いです。 秋鹿さんの米造りへの思いがいかに半端でないか、私の目で見えた部分をすこしお話ししてみます。(以下 後半に続く・・・後は米造りの興味のある方だけがお読みください。)

販売店:おおさかや

¥9,450 送料別
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