チャッチ・ピッコロミーニ・タラゴーナDOCサンタンティモ・ロッソ 『アテオ』2002

チャッチ・ピッコロミーニ・タラゴーナDOCサンタンティモ・ロッソ 『アテオ』2002 ●インポーターさんも替わり、久しぶりのアテオ。しかも前評判はかなり厳しい2002年ヴィンテージで入荷です。いつも間にか「IGTトスカーナ」から「DOCサンタンティモ・ロッソ」に昇格?しています。ラベルもこのアテオを含み新しいデザインになりました。●2006年試飲第2弾はこちらのアテオ。あっ、久しぶり、という感じに濃いめの色合いです。香りも幾分まったりと。でも出過ぎたところが無いので良い感じです。果実の甘さと甘草、茴香などのオリエンタルなハーブ系の甘さ。タンニンはかなりたっぷりとしているようですが、とても滑らかな感じです。やはりメルローに全体が引っ張られているのでしょうか?抜栓直後でまだ十分に香りは出きっていませんが、素質は充分に感じられます。●グラスに入れて15分ほど。非常に面白いタッチです。口に入れた瞬間にボワッと来ますがその後にいろいろと別れていきますね・・・、比較的軽やかな味わいはサンジョヴェーゼかな?広がるタンニンの厚さはカベルネちっく。中盤から最後の余韻までは何となくなメルロー調。残念ながら現時点では、まとまりに幾分難あり、かな?グラスをグルグルやってみると何となくこなれて来るので、やはりここはしばらく寝かせた方が良いのかな?●何本か飲んだ歴代アテオに比較すると、ある意味、神を感じさせる(勿論女神様)様な色気が無いんですね。むしろ質実な力強さ?豊穣の神バッカスかヘルメスか、ってところですね。ヴィンテージもヴィンテージなので、作りがシンプルになった(なってしまった)かわりに、下からわき出る地力みたいなものを感じます。一緒に飲んでいる03のロッソ・ディ・モンタルチーノと何となく似た方向性の感じが・・・。●一応、正月と言うことで、手元に残っている98年と2000年のアテオも開けてみました。  1998・・・・色も明るく、果実味しっかり。優しさも充分残っているところに甘さを伴う熟成感。        「ちんまり」とまとまりながらもどことなく深みを感じるのは「お茶室」のよう。  2000・・・・リキュールタッチの果実味とまだ幾分溶け込んでない樽からのニュアンス。ボディーの大きさはしっかりとしていて、        まずウケはイイ。液面の未だにツヤツヤしたところがちょっと気になるな?(多分ブショネに当たってしまった)  2002・・・・タイプ的には98に似ているかなと思いつつ、やはり構成要素としてはミネラルの感が強い。        上手く(かつ早く)枯れていく可能性は00よりもあり。まずは、今よりももちょっと先を見据えた抜け目なさ?        個人的な好みの変化もあるけれど、何となく早飲みの印象のあるミニ・スパータスカンなこれまでのアテオとは違うかも? ・・・・てところかな。媚びていないとでも言うか、自らの歩みを始めたというか、97の神様とは違う神様が居ますね。●久しぶりにチャッチのHPを除いてみると何となくこのセンテンスに惹かれました・・「dell'agricoltura biologica」・・もともと有機であまり農薬など使わないところですが、このあたりで作りのテクニック以上に土地のキャラクターが出ているのでしょうか?そう言えばチャッチのワインに共通する鉄っぽいミネラル感、「畑の土壌は不溶性鉄分に富むガレストロ」の所以なのかな・・・?それとも単にブドウがイマイチ、な為でしょうか?(2006.01.01 いのまた)おまけで以前のコメントと99年までのラベルを。●チャッチのアテオ99が入荷いたしました。99のアテオは、ついにサンジョベーゼが45%、カベルネ・ソーヴィニヨン20%、メルロー35%と言う比率になりました。サンジョベーゼはスロベニア産の大きな樽で、カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローはフランス・アリエール産の小さな樽で、それぞれ18ヶ月熟成されています。●「アテオ」というのは「無神論者」の意味だそうですが、此のワインを初めて飲んだとき(1997ヴィンテージ)には、私は「神様」を見てしまいました。ホントはこのチャッチのブルネロがほしかったのですが、それが無く、試しにと言うことで、此のワインを送ってもらいました。飲んでびっくり、そこには神様がいたのです・・・。● ちょこっと飲んだ印象では、酸度も低く、今まで以上にワインの濃さを感じます。果実味のレベルはこれまで以上に高く、プラムやブラック・ベリーのジャムを作る際に煮詰めていく時のような豊満な香りがあり、口に含むと甘さのあるハーブやバニラ、丁子やカカオ、エスプレッソ・コーヒーと言ったローストした樽のニュアンスを強く感じます。タンニンは非常になめらかで、柔らかくいわゆる渋さは、あまり感じることがありません。入荷したてのため、ちょっとバタバタしたところもありますが、これから6〜7年は裕に楽しめる潜在的な力を持っています。勿論今飲んでも美味しくいただけます。● 今までのアテオは香りが華やかなワイン、と言う印象が強かったのですが、この年の物は華やかさよりも、よりしっかりとした全体構造の厚みが印象に残ります。多少好みは分かれるかも知れませんが、これもまた良し!。価格的にワンクラス上のスーパー・タスカンにも引けを取らない内容です。ワインアドヴォケイト2002年の12月号のR・パーカーによるコメントです。 「Mama Mia! The 1999 Alteo is a brilliant effort from this prodigious producer. It is a blend of 45% Sangiovese, 35% Merlot, and 20% Cabernet Sauvignon. The wine possesses a deep, saturated garnet/plum color in addition to a pure, sweet bouquet of saddle leather aromas intertwined with black currants, licorice, tobacco, and plums. Elegant yet powerful, medium to full-bodied, with sweet tannin and enough acidity to provide definition, it can be enjoyed over the next 10-12 years. 92points」やっぱり90点越えてきましたね。(98年物は93ポイント。でも相変わらず「Ateo」でなくて「Alteo」になっているところが気がかりです)

販売店:Alcoholic Armadillo

¥3,570 送料別
???
このジャンルのトップへ戻る