浄法寺塗 6寸平皿(溜)

浄法寺塗 6寸平皿(溜) ●はじめは 6寸平皿がおすすめ!  漆器というと、汁椀、飯椀などお椀が思い浮かびます。はじめて漆器をお使いになるのなら、この6寸の丸皿がお勧めです。この丸皿は、洋風にも使えるようにと使う人への心配りで生まれた作品です。  そう考えると、様々な使い方が思う浮かびます。鮮やかな緑のサラダを盛りつけたり、お菓子やケーキ、煮物などなど・・・。シンプルで深みのある漆器の上に載せることで、テーブルは落ち着いた雰囲気となるでしょう。思い思いの使い方が楽しめます。 サイズ:直径18cm 色:溜 透明感が加わり少し涼しげな溜です。 *箱はございませんので予め御了承くださいませ。*面を光に照らすと、かすかな線や漆のくぼみがございます。 漆を塗った跡でございますので、使うことに支障はございません。 ぜひ、漆を塗る職人の気配として感じていただければ幸いでございます。 ●お使いいただく前に 漆器には独自の使い方があります。ご愛用いただくために次の点にご注意下さい。■漆器は丈夫といってもやわらかいものです。陶磁器などと一緒に洗ったりすると傷つけることがあります。■漆器は、素地が漆を通して呼吸をしています。長い間洗剤の中につけておくと、水を吸収し、剥離の原因になりますのでご注意下さい。■漆は強い天然塗料ですが、紫外線に弱いため、長時間日光にさらされたりすると変色したり、劣化を促進します。なるべく日光を避けてお取扱い下さい。●浄法寺塗とは?    「浄法寺塗」は1000年以上の歴史をもつ岩手の伝統漆器です。旧浄法寺町の天台寺に起源があるとされており、奈良時代に天台寺が建立された際、京都から呼び寄せられた職人の技術が住民らに伝わったと言われています。黒や朱、溜の一色のシンプルさが特徴です。漆の塗り込みと研磨を7回ほど繰り返し、漆に厚みをつけています。堅固で実用的で使いこむほどに艶が出てきます。僧侶のふだん使いの漆器から生まれた漆器ということもあり、生活に密着した器として日常的に使いこまれることを前提につくられている点も伝統と言えます。 ●浄法寺町 漆の生産量日本一    (旧浄法寺町 現二戸市)      漆器といえば、さまざまな塗が思い浮かびますが、その材料となる漆の国内生産量日本一は岩手県。全体の6割を占めています。漆の木から漆を掻き取る熟練の技をもった職人を「漆掻き職人」と呼びます。60年代後半まではたくさんの漆掻き職人が全国にいたそうですが、中国産漆の輸入増加や顔や手がかぶれるなどの作業環境が厳しいということから、若者が敬遠し、後継者が育ちませんでした。旧浄法寺町でも漆掻き職人が激減。例外ではありませんでした。  そこで、地元で細々と伝わってきた浄法寺塗りを残そうと動き出したのが、漆掻き職人である岩館さん親子(右の写真)でした。漆掻き職人や漆塗り師の伝統を受け継いでゆく絆を築いてきたからこそ浄法寺塗りは今も生き続けています。  漆掻き職人の岩館正二さん 息子さんも漆に携わっています ●浄法寺塗のお手入れの仕方    漆はとてもデリケートなもので、塗るときは温度や湿気に気を遣いながら、木地に漆を塗っては研磨し、また漆を塗っては研磨するという工程を何度も繰り返します。だからこそ、温かみのある漆器ができあがります。そして、浄法寺の漆器の最大の魅力は、使いこむほどに出てくる自然なつやです。器ができたときが7割の仕上げだとしたら、あとの3割は使い手が完 成させていくものだと作り手は言います。毎日、惜しまずに使うことが大事です。漆器と言われると手入れが大変なイメージがありますが、タワシでごしごし洗うことだけは必ず避けて、柔らかい部分で優しく洗ってあげるということを忘れずにいるだけで漆器との長い付き合いができます。万が一、漆が剥げてしまった時は修理も可能です。  ●漆掻き体験でわかったこと   旧浄法寺町では、96年から文化庁とともに、補助金を出して、漆掻きの研修生を県外から受け入れているそうです。私達が漆掻きを体験させてもらったとき、岩館さんが「千葉県からきている若者がいるんだ〜」と優しい穏やかなお顔で話してくれていたことが印象的でした。漆掻き職人になるには、顔や手がかぶれる「漆かぶれ」に慣れて克服してゆくことも条件となります。伝統を守って受け継いでゆくことは、簡単なことではないと実感しました。人間が体でつくる器であること実感することで、漆の塗った跡の筋やくぼみは、より人の手から生まれる「温かさ」のように見えてきます。浄法寺塗りの器で食卓を囲みたくなりました。使うことで伝統が受け継がれ、次の世代に伝えられてゆくのならこんなうれしいことはありません。 腰に道具をぶら下げ、 片手に漆を集める「だかっぽ」を 持ちます。 いざ、漆林へ。 漆掻きをする岩館さん。 漆の採集は6月〜10月です。 この日は晴天で 蒸し暑い日でした。 10年たった木に 横一文字の傷を付けて漆を掻きます。 切り口から出てくる液を 丁寧に採集してゆきます。 漆掻き挑戦させてもらいました。 手入れの行き届いた道具でこそ 横真っ直ぐの傷を つけられるのだと思いました。 漆を集める「だかっぽ」。 漆がたまっています。 漆の採集は何本もの木をめぐって 集めてゆきます。

販売店:ゆずりは楽天市場店

¥5,775 送料別
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